Google Wallet API の開発を進めるにあたって掲げている目標は、より包括的で便利で親しみやすいプラットフォームにすること、そしてそれ通じて、あらゆる種類のデジタルの有価物をより多くユーザーがより多くの場所で利用できるようにすることです。
また、Google ウォレットを Google の他のプロダクトやサービスと組み合わせて利用できるようにすることにも重点を置いています。これは、Google の便利な機能を相互に連携させながら利用するとき、お客様とお客様のユーザーにとって Google のエクスペリエンスはより良いものになるからです。
今年の Google I/O で発表された、さまざまな分野における新機能と機能の拡張を詳しく見ていきましょう。注目の分野は、セキュリティ、ウェアラブル、プッシュ通知、自動リンクされたパス、汎用プライベート パス、Gmail との統合、デベロッパー エクスペリエンスです。
ユーザーがデジタル認証情報を活用する機会を増やすために、Android は Android Credential Manager API に拡張機能を導入し、ユーザーが Google ウォレットを含む Android ウォレット アプリから政府機関発行のデジタル ID などのデジタル認証情報を使用できるようにします。
アプリ デベロッパーはまもなく、API を介してユーザーの年齢、正式な姓名、正式な住所などの属性をリクエストすることで、デジタル認証情報からユーザーの詳細を安全に確認できるようになります。ユーザーの ID 全体ではなく、ユースケースに必要な情報のみにリクエストを限定できるため、プライバシーを確保できます。Google ウォレット アプリから ID データを共有する場合、ユーザーは ID データを共有する前に必ず Google ウォレット アプリ内でアクションを確認し、承認する必要があります。
この API は Android 認証情報マネージャー上に構築されているため、API と互換性のあるデジタル認証情報を使用するアプリであれば、API を介して認証情報を提供できます。つまり、デベロッパーとしては、ユーザーがどのアプリに認証情報を保存するかにかかわらず、たった 1 回の統合でアプリから認証情報を受け取れます。
この API は現在、クローズド アルファ段階にあります。試験運用とテストをご希望の場合は、こちらの登録フォームからご連絡ください。今年はより多くのデベロッパーに開放し、2025 年に一般提供を開始する予定です。
Wear OS デバイスでのパスのサポートが拡張されたため、Wear OS ウェアラブルを使用している場合、Google ウォレットに保存されているパスの使用がこれまで以上に簡単になりました。
これには、ポイントカードや搭乗券などのパスが含まれ、Wear OS デバイスの Google ウォレット アプリを使用して提示できるようになります。
Google ウォレットは、斬新かつユニークな方法でユーザーとつながるための優れたエンゲージメント チャネルです。自動リンクされたパスで、ユーザーとつながる新しい方法がもたらされます。
この Google Wallet API の新しい機能により、特定のプロバイダが発行したパスをユーザーがすでに持っている場合、そのプロバイダは、関連するパスをユーザーの Google ウォレットに自動的に追加できるようになります。たとえば、イベント プロバイダは、追加の駐車券や売店のクーポンを追加できます。販売者は、常連客がプロモーション特典、クーポン、ギフトカードを追加することで、ブランドへの親近感を高め、来店を促進できます。
Google Wallet API 向けのモバイル プッシュ通知も拡張を進めています。パス、特典、その他のニュースの変更をユーザーに通知する方法が増えました。お客様には、エンゲージメントを高め、ユーザーに最新の情報を提供できるメリットがあります。
たとえば、ユーザーに新しいメッセージを送信すると、ユーザーのモバイル デバイスに通知が届きます。メッセージをタップすると、パスの裏面が表示され、送信されたメッセージを読むことができます。
昨年、Google は、汎用プライベート パスを発表し、機密データを含むパスのサポートを追加しました。過去 12 か月の間に、保険証などの機密データを含む何十万ものデジタル アイテムが Google ウォレットに安全に追加されました。
今年は、ユーザー エクスペリエンスの安全性を今以上に高めるため、さらに機能を追加します。この汎用プライベート パス API は、コールバックの追加と削除、手動更新などをサポートするようになりました。
Google は、ユーザーが Google ウォレットにデジタル アセットを追加するための新しい方法を継続的に構築しています。このたび、ユーザーが確認メールを受け取り、Gmail の関連設定をオンにしている場合、Gmail から Google ウォレットで搭乗券を表示できるようになりました。
Google ウォレットでそれを可能にするにはどうすればよいでしょうか。
メール HTML に Microdata 形式で定義された特別なマークアップを追加するだけです。Google ウォレットはこの情報を解析してユーザーの搭乗券を作成します。詳しくは Gmail のデベロッパー向けドキュメントをご覧ください。確認メールで搭乗券の送信に必要なタグなどを確認できます。
また、Google ウォレットは Google フライトと統合されており、ユーザーに最新の出発時刻を提供します。この統合により、フライトの 3 時間前になるとリマインダー通知が届きます。
この機能は非常に便利ですが、Google Wallet API と直接統合してパスを発行することで、より細かく管理できるようになるだけでなく、将来的に追加されるさまざまな機能へのフルアクセスも可能になります。
必要なものすべてを保存できる場所としてユーザーが利用できるよう、今後も Google ウォレットに関連する取り組みを継続していきます。この一環として、構築に必要なツールや、馴染みのあるプログラミング言語をサポートするツールをデベロッパーに提供します。
Google Wallet API のクライアント ライブラリが GitHub で利用できるようになり、Maven、NPM などの広く普及しているパッケージ流通を通じて配布されます。
これらのクライアント ライブラリは、Google Wallet API の一般公開プロトコル バッファから直接生成されます。これにより、常に正確であること、機能面で最新の状態であることが担保され、安心してご利用いただけます。
現在、Java、Python、PHP、.NET、JavaScript、Objective-C、Dart、Ruby、Node.js、Go のクライアント ライブラリを提供しています。
公式の Google ウォレット プラグインが pub.dev で公開されており、Android 用 Flutter アプリに Google ウォレット API 機能を追加するのに役立ちます。
ボタン ウィジェットも用意されています。これにより、ブランドのガイドラインに従ってアプリに [Google ウォレットに追加] ボタンを簡単に配置できます。
言語サポートの拡大に加え、よく使われる Java アプリケーション フレームワークである Spring や Quarkus の統合エクスペリエンスを向上させるライブラリもリリースしています。
これらの新しいライブラリにより、Spring アプリまたは Quarkus アプリに Google Wallet API のサポートを追加する際は、プロジェクトに依存関係を追加し、数行の構成を追加するだけで、すぐに API を使用できるようになります。
これらのライブラリはリリース後に確認でき、Google Wallet API デベロッパー向けドキュメントで詳細を確認できます。
考え得る最高のエクスペリエンスを Google ウォレット ユーザーに提供するため、お客様が力を尽くしていることを Google は理解しています。それを実現するには、パスの使用方法や動作を理解し、より多くのインサイトを得ることが非常に役立ちます。
そのため、Google Pay & ウォレット コンソールで指標と分析を直接利用できるようにしています。
コンソールの [クラス管理] タブから [分析] ボタンをクリックすると、選択したクラスの指標が時系列でグラフ化されます。
Google Wallet API を使用したエクスペリエンスをさらに向上させるため、Google は常に新しい方法を模索しています。デベロッパー ニュースレターに登録して、最新情報を入手してください。
Build with Veo 3, now available in the Gemini API
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